むさしの会館

”キリバン”の巻

前回「魚は明治以降の言葉」と書いたところ、江戸時代に一心助という魚屋がいたではないかという反論があった。だが、あれは物語作者による架空の人物で、いうならば魚商人である。古代、鳥獣の肉や魚、野菜など...

”はばっと”の巻

ちょっとした崖や土手の斜面などを、秩父ではハバとかハバットとよぶ。ハバというと普通は幅という字を思い起こす。この幅は「ハバを利かす」というように、広い面積を表わす言葉なので、秩父でいうイメージが逆...

”ちっとんべー”の巻

前々回のチョックラに続いてチットンベー。「いくらチョッピリでいいったって、そんなチットンベーじゃァ足りやしねぇ。チョックラ貸してみぃ。オレがチット手頃な分量を教えるから」。場面はご想像に任せるが、...

”かかァ”の巻

秩父の「カカア天下」は、生産労働が男女共同だったので、男尊女卑の風土にならなかったために、外部からそう見えたもの。カカァとは自他の妻をやや軽視した呼び方だが、元は子どもが母親に親しみをこめて呼んだ...

”ちょっくら”の巻

本誌「髙橋体験隊のちょっくら行ってんべー」なる連載がある。このチョックラの先祖はチョットで始祖はチトである。『徒然草』にある「チトものを尋ねる」のチト。これは量目的にはチットとなり、時間的にはチョ...

”いしっこづき”の巻

仏壇に拝礼するときには、必ず線香に火を点し、お鈴をならす。秩父市久那地区にはジャランポン祭りという珍しい行事があるが、ジャランポンとは仏事に用いる大型の銅鑼のような鐃と鈸という金属楽器を打ち鳴らす...

”となりしらず”の巻

トナリシラズとは秩父地方のボタモチの異称である。餅は景気のいい音をたてて近所に宣伝するようなものだが、同じ餅でもボタモチは作るのに音がしないから隣に知らず。だが、元来搗かなければ餅ではない。ボタモ...

”よなかはっつけ”の巻

夜の夜中とか、夜遅くまでという意味で「夜中ハッツケまで飲み歩いて・・・」という言い方がある。こういう人を、最近の言い方では「午前さま」という。ところで、夜中はわかるが、なにがハッツケなのかというと...

”とんだこった”の巻

菓子などめったに手に入らなかった昭和の中頃までに育ったひとなら、こたつの上の菓子盆に干菓子でも見つけて「母ちゃん、これ食っていい」なんて手を出したとたんに「とんだこった。今、お客さんが来るんだから...

”ほしすみれ”の巻

春一番に咲く花はというと幾つか思い浮かぶが、地面にひっそりとはりついて咲く、イヌフグリとよばれる薄紫の小さな花も一つだろう。しかし、なぜかイヌのついた植物の名にはあまりかんばしいものがない。野草で...
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