むさしの会館

”かかァ”の巻

秩父の「カカア天下」は、生産労働が男女共同だったので、男尊女卑の風土にならなかったために、外部からそう見えたもの。カカァとは自他の妻をやや軽視した呼び方だが、元は子どもが母親に親しみをこめて呼んだ...

”ちょっくら”の巻

本誌「髙橋体験隊のちょっくら行ってんべー」なる連載がある。このチョックラの先祖はチョットで始祖はチトである。『徒然草』にある「チトものを尋ねる」のチト。これは量目的にはチットとなり、時間的にはチョ...

”いしっこづき”の巻

仏壇に拝礼するときには、必ず線香に火を点し、お鈴をならす。秩父市久那地区にはジャランポン祭りという珍しい行事があるが、ジャランポンとは仏事に用いる大型の銅鑼のような鐃と鈸という金属楽器を打ち鳴らす...

”となりしらず”の巻

トナリシラズとは秩父地方のボタモチの異称である。餅は景気のいい音をたてて近所に宣伝するようなものだが、同じ餅でもボタモチは作るのに音がしないから隣に知らず。だが、元来搗かなければ餅ではない。ボタモ...

”よなかはっつけ”の巻

夜の夜中とか、夜遅くまでという意味で「夜中ハッツケまで飲み歩いて・・・」という言い方がある。こういう人を、最近の言い方では「午前さま」という。ところで、夜中はわかるが、なにがハッツケなのかというと...

”とんだこった”の巻

菓子などめったに手に入らなかった昭和の中頃までに育ったひとなら、こたつの上の菓子盆に干菓子でも見つけて「母ちゃん、これ食っていい」なんて手を出したとたんに「とんだこった。今、お客さんが来るんだから...

”ほしすみれ”の巻

春一番に咲く花はというと幾つか思い浮かぶが、地面にひっそりとはりついて咲く、イヌフグリとよばれる薄紫の小さな花も一つだろう。しかし、なぜかイヌのついた植物の名にはあまりかんばしいものがない。野草で...

”ヒヒナカス”の巻

皆野町日野沢地区の人形流しは陰陽師の禊ぎ祓いの古俗を伝える。行事として有名だが、この形代とよばれた紙の人形が雛遊びの原形である。初め平安時代の貴族の子女の遊びとして、着せ替え人形や、調度品を飾った...

”おっかど”の巻

1月15日の小正月は、1日の大正月に対する言葉である。この日は座敷に繭玉飾りをして繭の豊作祈るように、生産を予祝する日である。千年も前の『枕草子』に、この日宮廷の女官たちが粥杖を隠し持っていて、知らず...

”もじっけー”の巻

モジッケーヨだといえば、かわいい子という意味である。人によってはムジッケーということもあるようだ。歌舞伎『傾城金秤目』には「むじっこい事をしたと涙がこぼれる」というセリフがあるが、これはかわいそう...
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