むさしの会館

「方言と地名」の巻

先日、熊谷市のある会場で、熊谷の地名について話す機会があった。話題は、なぜクマガイとクマガヤとクマゲーという言い方があるのかということだった。行政的にはクマガヤと決めているが、鎌倉武将の直実はクマ...

「いけーる・なまげーる」の巻

品質改良した植物が、何代かのうちに劣性因子が淘汰されて、元に戻ってしまうことを、俗に先祖返りしたという。この状態を秩父方言でいえばイケールである。「ウチの子は、よく勉強しはじめたと思ったら、いつの...

「やまくじら」の巻

烏賊(いか)幟(のぼり)の遊びを幕府に禁じられた江戸庶民が、イカが悪けりゃタコならどうだと洒落(しゃれ)のめして凧揚げを続けたという話を、前号の本誌で読み、思い出したのが一昔前まで秩父に残っていた...

”ショッペー”の巻

「血圧が高えからショッぺー物ぁ控えてるんだぃ」などというショッペーは、言うまでもなくショッパイが訛ったものである。このショッパイは全国共通語と思っている人が多いようだが、実は江戸末期生まれの関東方...

”たーごと”の巻

冗談も度が過ぎると相手の心証を害することになる。そんな時、相手はターゴトをこくなと反応する。こういう言い方も最近は聞かなくなったが、ターゴトとはバカなことくだらないことをいい、狂言、戯言、戯事など...

”カサッツマ”の巻

  秩父の山村では瓦やトタンが普及するまでは、入母屋作りの家は藁屋根、切妻造りの家は板屋根と相場が決まっていた。だが、家の構造とは関わりなく、家の上手をカサッツマ、下手をシモッツマといった。カサッツ...

“ハーテ”の巻

『万葉集』(759年頃)以来「風早の」といえば松原で有名な三保の浦に続く枕詞である。ここは天女が風にのって降りてきたというのだから、よっぽど風の強い海岸なのだろう。秩父では天女とまではいかないが、冬に...

”いもつくりばな”の巻

 古代の王は暦を熟知していた。日本でも昔の指導者は聖=日知りとして崇められた。しかし、たとえば立春といっても、地方ごと同じではない。だから、地方ごとに日知りはいて、ある地域では、あの花が咲いたら芋を...

”ケードーの巻”

近所の家に出来事があった時、とりあえず駆けつけて庭先か玄関で挨拶して帰るのをケードージンギという。顔見知り程度の人が通りがかって家人と顔があった時に、その場でお悔みを述べるのもケードージンギ。ジン...

”うっくねる”の巻

 久しぶりにサツマ芋掘りの手伝いに出た息子。刈り取った芋蔓を手に「父ちゃん、この蔓はどうするん」と聞く。「うん。そけーらぃうっつくねておけい。」「うっつくねる?」「そけーらぃぶっつんでおきゃーいいん...
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