むさしの会館

「ほかる」の巻

じゃが芋のおいしい季節。と言っても九州では2月から6月頃まで、関東では5月から7月頃までと、新ジャガ前線が移動する。ジャガ芋は慶長年間(1600年頃)にジャガタラから入ってきたジャガタラ芋の略称。新ジャガ...

「ハナァカケル」の巻

  春は祭りの季節。神楽太鼓や歌舞伎の三味線の音色に心を浮き立たせる。舞台脇の掲示板にはそうした芸能奉納の協賛金を大書した紙が所狭しと貼り出されて、華麗な雰囲気をかもし出す。これを秩父ではハナァカケ...

「方言と地名」の巻

先日、熊谷市のある会場で、熊谷の地名について話す機会があった。話題は、なぜクマガイとクマガヤとクマゲーという言い方があるのかということだった。行政的にはクマガヤと決めているが、鎌倉武将の直実はクマ...

「いけーる・なまげーる」の巻

品質改良した植物が、何代かのうちに劣性因子が淘汰されて、元に戻ってしまうことを、俗に先祖返りしたという。この状態を秩父方言でいえばイケールである。「ウチの子は、よく勉強しはじめたと思ったら、いつの...

「やまくじら」の巻

烏賊(いか)幟(のぼり)の遊びを幕府に禁じられた江戸庶民が、イカが悪けりゃタコならどうだと洒落(しゃれ)のめして凧揚げを続けたという話を、前号の本誌で読み、思い出したのが一昔前まで秩父に残っていた...

”ショッペー”の巻

「血圧が高えからショッぺー物ぁ控えてるんだぃ」などというショッペーは、言うまでもなくショッパイが訛ったものである。このショッパイは全国共通語と思っている人が多いようだが、実は江戸末期生まれの関東方...

”たーごと”の巻

冗談も度が過ぎると相手の心証を害することになる。そんな時、相手はターゴトをこくなと反応する。こういう言い方も最近は聞かなくなったが、ターゴトとはバカなことくだらないことをいい、狂言、戯言、戯事など...

”カサッツマ”の巻

  秩父の山村では瓦やトタンが普及するまでは、入母屋作りの家は藁屋根、切妻造りの家は板屋根と相場が決まっていた。だが、家の構造とは関わりなく、家の上手をカサッツマ、下手をシモッツマといった。カサッツ...

“ハーテ”の巻

『万葉集』(759年頃)以来「風早の」といえば松原で有名な三保の浦に続く枕詞である。ここは天女が風にのって降りてきたというのだから、よっぽど風の強い海岸なのだろう。秩父では天女とまではいかないが、冬に...

”いもつくりばな”の巻

 古代の王は暦を熟知していた。日本でも昔の指導者は聖=日知りとして崇められた。しかし、たとえば立春といっても、地方ごと同じではない。だから、地方ごとに日知りはいて、ある地域では、あの花が咲いたら芋を...
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