秩父弁だんべぇ
先日、熊谷市のある会場で、熊谷の地名について話す機会があった。話題は、なぜクマガイとクマガヤとクマゲーという言い方があるのかということだった。行政的にはクマガヤと決めているが、鎌倉武将の直実はクマガイ ……
2018年 7月 1日秩父弁だんべぇ 「いけーる・なまげーる」の巻品質改良した植物が、何代かのうちに劣性因子が淘汰されて、元に戻ってしまうことを、俗に先祖返りしたという。この状態を秩父方言でいえばイケールである。「ウチの子は、よく勉強しはじめたと思ったら、いつの間に ……
2018年 4月 1日秩父弁だんべぇ 「やまくじら」の巻烏賊(いか)幟(のぼり)の遊びを幕府に禁じられた江戸庶民が、イカが悪けりゃタコならどうだと洒落(しゃれ)のめして凧揚げを続けたという話を、前号の本誌で読み、思い出したのが一昔前まで秩父に残っていたヤマ ……
2017年 12月 25日秩父弁だんべぇ 「ショッペー」の巻「血圧が高えからショッぺー物ぁ控えてるんだぃ」などというショッペーは、言うまでもなくショッパイが訛ったものである。 このショッパイは全国共通語と思っている人が多いようだが、実は江戸末期生まれの関東方言 ……
2017年 10月 1日秩父弁だんべぇ 「たーごと」の巻冗談も度が過ぎると相手の心証を害することになる。 そんな時、相手はターゴトをこくなと反応する。こういう言い方も最近は聞かなくなったが、ターゴトとはバカなことくだらないことをいい、狂言、戯言、戯事などの ……
2017年 7月 1日秩父弁だんべぇ 「うっつくねる」の巻久しぶりにサツマ芋堀りの手伝いに出た息子。 刈り取った芋蔓を手に「父ちゃん、この蔓はどうするん」と聞く。 「うん。そけーらぃうっつくねておけい。」「うっつくねる?」 「そけーらぃぶっつんでおきゃーいい ……
2017年 4月 1日秩父弁だんべぇ 「いもつくりばな」の巻古代の王は暦を熟知していた。 日本でも昔の指導者は聖=日知りとして崇められた。 しかし、たとえば立春といっても、地方ごと同じではない。 だから、地方ごとに日知りはいて、 ある地域では、あの花が咲いたら ……
2016年 11月 29日秩父弁だんべぇ 「ハーテ」の巻『万葉集』(759年頃)以来「風早の」といえば松原で有名な三保の浦に続く枕詞である。 ここは天女が風にのって降りてきたというのだから、よっぽど風の強い海岸なのだろう。 秩父では天女とまではいかないが、 ……
2016年 9月 28日秩父弁だんべぇ 「カサッツマ」の巻秩父の山村では瓦やトタンが普及するまでは、入母屋作りの家は藁屋根、切妻造りの家は板屋根と相場が決まっていた。だが、家の構造とは関わりなく、家の上手をカサッツマ、下手をシモッツマといった。カサッツマの小 ……
2016年 7月 9日秩父弁だんべぇ 「ケードー」の巻近所の家に出来事があった時、とりあえず駆けつけて庭先か玄関で挨拶して帰るのをケードージンギという。 顔見知り程度の人が通りがかって家人と顔があった時に、その場でお悔みを述べるのもケードージンギ。 ジン ……
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