レイワのレイの字について
こんにちは! 秩父のご葬儀に携わって四半世紀、お葬式のむさしのです。
むさしのでは、ご葬儀後の本位牌の作成もお手伝いさせていただいております。
今日はお位牌を作る時に話題になる、「レイワ」のレイの字について書いてまいりたいと思います。
はい、あの元号の「レイワ」です!
突然ですが何も見ずにレイワを漢字で書いてみてください!
チクタクチクタク…⌚(ゆっくりで大丈夫です)
…いかがでしょうか。
私はこんな感じになりました。
日常生活ではほとんど意識されないと思うのですが、
レイの字は大きく分けて、おそらく今ご覧の文章に表示されている令(下の線が縦にまっすぐ伸びる)と、写真のように下の部分がカタカナのマのようになっているものがあります。
何が違うのでしょう?
二つの文字には、以下のような違いがあります。
1 字体(フォント)の違い
縦線のレイは「明朝体」、マのレイは「楷書体」です。
PCで入力する際はたくさんフォントがあってどれが求めている書体か迷ってしまいますが、とりあえずこの明朝体か楷書体をめざしていけば間違いありません。他にメジャーなフォントで言うと、ゴシック体が縦線のレイです。
2 成り立ちの違い
マのレイの方が成り立ちが古く、平安時代からの字とされています。一方縦線のレイはそれよりかは新しく、活版印刷により広まったとされます。楷書体に多い斜めの線よりも、まっすぐな線の方が彫りやすかったためと言われています。
明朝体は明代から清代にかけて成立しました。その後仏典などの輸入により日本に入り、かなの明朝体の開発や印刷技術の進化にともない変化しながら、今日に繋がっているそうです。
3 印刷物か手書きか
印刷物では縦線の令、手書きではマが多い…という傾向があるようです。
確かに縦線の令は彫刻向けの線になりますから、墨と筆で手書きしていた平安時代からあるマの令の方が手で書きやすそうに思います。
ちなみに、2016年に文化庁より二つの書き方は同じ字であることが示され、手書きの際でもどちらを書いても正しいとされます。
お位牌を作るときはどっちを選んだら良い??
彫全体の書体を指定することはできかねるのですが、お位牌作成の際にはいくつかお選びいただく文字/言葉があります。(歳か才、享年か行年か等)
令和のレイもそのひとつです。どちらかのレイにすると他の文字とバランスがおかしくなるのではという心配はございません。ご安心くださいね。
普段意識していない分、急にどちらが良いか決めるとなると、迷ってしまうこともありますよね。
文字の決定には以下の方法があります。
1 お寺さんの白木位牌の字に合わせる
2 既に別の方の本位牌をお持ちの場合は、その位牌の書き方に合わせる
3 お好み
むさしのでは、状況によって1や2をご案内することがほとんどです。
お位牌ご注文の際は、既にお持ちの本位牌がありましたらお持ちいただくか、
お写真でも大丈夫ですので裏表の両面が分かるものをお持ちいただければ文字がスムーズに決められるかと思います。
本日は、「レイワのレイの字について」お送りいたしました!